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ゲームタイトル |
ブランド属性評価最終更新日 |
「健速」と「丸谷秀人」のコラボ作品。2006年度の注目作。
お嬢様が通う学園に新任教師として赴任した滝沢司が一年間の学園生活を過ごすというストーリー。お約束な感じで。ヒロインたちは家柄などで問題を抱えているという、エロゲのフォーマットに則っています。で主人公もまたトラウマを持っていて、これを一緒に乗り越えていくという筋。舞台は閉鎖的で楽園の様な所なので雰囲気は良いです。というか雰囲気重視の作品です。キャラの掛け合いも和気藹々としていてほのぼの。本校、分校ルートでシナリオライターが分かれていて、好き勝手にやっていますね。健速は主人公にスポットを当て、丸谷はエロといった感じ。個人的にはエロスな丸谷担当の分校の方が好きですね。本校の主人公は儚過ぎます。
絵は「藤原々々」。可愛らしい感じで良いです。枚数も1000枚近くあります。ただ差分が多いのと、プレイ時間が一キャラ8時間×6なので物足りない感じ。一部のキャラはイベント絵より立ち絵の方が可愛いのも、また物足りなさを助長させます。システムは問題なし。エロは分校と本校でかなり違いますね。本校は１人１シーンから２シーン程度。分校は３シーン以上。特に栖香は１人で８シーン以上とかなりの差が。テキストは所々イライラするところがありました。オナニー文章が多少あり、文章面ではげんなり。もっとも殆どはキチンとした文章なんですけどね。分岐は前半で殆どしてしまうので楽ですが、攻略推奨順があるので攻略サイトでも見てやりましょう。本校（みやび→殿子→梓乃）、分校（栖香→美綺→邑那）の順が賢いやり方です。
両エンドは毛色が違って、本校はそのまま結婚しそうな感じで、分校はそのうち別れそうな感じ。純愛一直線な本校シナリオの方が支持されている理由も分かりますね。キャラの掛け合いは標準以上なのでそのまま読めてしまいますが、印象的な部分が少なく意外と印象に残らない感じ。特に本校。細かいエピソードが残りません。密度より量で押すタイプで成功している作品ですね。長い時間１つの作品に浸かっていたい人にはお勧めな感じですか。ただラストのエピソードが弱いので煮えたぎらないで終わって、尾を引きますけど。
で話は変わって栖香。個人的に一番好きなシナリオでしたね。最初は真面目なお嬢様が、段々と淫乱になっていく様はツボを抑えていて秀逸でしたね。貞操は守らなければいけないから、最初はキスだけ。でキスを所かまわずにする様になり、じゃあ今度は愛撫だけ。で次はアナルなら大丈夫、てな具合です。そんな具合なんで日常生活も破綻していくのは目に見えているんですけど、当の本人同士はそれに気がつかないというのはなんだかほほえましさがありましたね。栖香は最初の印象とのギャップが一番大きくて面白い。正直冒頭からは想像できませんからね。後「私を司さんの尻穴奴隷にして下さい」という台詞には笑えました。
まとめましょう。コストパフォーマンスが良い秀作。２人のシナリオが毛色が違うのでゲームとして懐が深いですし、１人攻略８時間程という長さなので、長い間楽しめます。ただ作品の統一性とかが無いので、秀作にはなっても名作にはならないといったタイプのエロゲですね。まあやって損はないかと。